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広島県福山市:鞆の浦の街路が竣工しました。

2021.05.22

広島県福山市の中心市街地から鞆の浦へと続く福山鞆線(県道22号)と、そこから分岐して伝統的な町並みを抜ける鞆松永線(県道47号)の景観整備事業が完了しました。
この事業は、瀬戸内海を代表する景勝地である鞆地区の景観的な高質化を図った広島県の事業であり、鞆地区における交通拠点の整備と二つの街路空間の整備が柱となったものです。
五年ほど前から、コンセプトメイキングやデザインのビルドアップ、マスタープランの作成等で私達も参画させていただきました。

1.交通拠点(鍛冶駐車場)
町の入り口にあった県営の駐車場が自走式立体駐車場に生まれ変わりました。落ち着きのある色調の縦ルーバーと壁面緑化によって駐車場のボリューム感を抑え、ヒューマンスケールの町並みに馴染ませています。

2.福山鞆線
鞆の浦の中心へ向かう福山鞆線は「まちへの道」と位置づけ、鞆の顔として品位や格調を備えた都市的な景観を演出しました。歩車道に洗い出し舗装や半たわみ舗装を用い、その柔らかな色合いで仙酔島の美しい島並や伝統的な建物群を引き立てています。また、かつての町の地割りに基づいて舗装パターンを切り替えるなど、歴史ある町としてのアイデンティティを表現しました。本事業で電線が地下化され、とても開放的で美しい街路景観となりました。

3.鞆松永線
江戸・明治・大正・昭和戦前といった様々な年代の建物に囲まれた鞆松永線は「くらしの路」と位置づけ、伝統的な建造物群との調和を図り、一体的で落ち着きのある景観を演出しました。地元の骨材を用いた半たわみ舗装によって、温かさやヒューマンスケールを表現しています。鞆松永線は昔ながらの路地であることから、道路幅員が狭く、歩車道の分離ができないものの、排水施設での切り替えによって歩行空間をイメージ的に分離しました。また、カッター目地のアクセントで丁字路や辻などを表現するなど、遊び心も加えました。

計画を始めてから間もなく、豪雨災害などに見舞われ、事業スケジュールに少々影響がありましたが、無事に竣工まで至ったことを大変嬉しく思います。お世話になりました関係者の皆様に感謝申し上げます。
これを機に、より多くの方々に鞆の浦に訪れていただき、風光明媚なその魅力を存分に楽しんでいただければ幸いです。

石井 博史

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