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埼玉のマンション外構を見学する-2

2017.07.24

「シーズウィッシュ志木」もマンション外構としてはかなり広い多目的広場があり、隣接する公園を含め、多くの子供達の遊ぶ空間として親しまれている。しかし、その弊害として子供達が植栽地まで入り植物を枯らせてしまい、現在は一部立ち入り禁止として植栽を復活させている。集会室の前にはデッキを設け、室内外の連携を作り、下部には池を設け、外側からの修景にも留意し、高品質な空間となっている。建物の前には独立した壁を設け、様々な機能を供していると共に、高層棟のスケール感を緩和している。広場と壁の間は通路が作られ、視点の単純な広場空間に対して多様に変化するシークエンスを作っている。子供達が荒らした斜面は低木・地被を植栽し、丁度アガパンサスの花盛りで幸せな気持ちにさせていただいた。

最後に「OHANA ふじみ野上野台ブロッサム」を見学した。ここのデザイナーはベテランらしく、強いデザインは避け、何気ない中で心地良い空間を作り出し、名人芸を見せていた。正面ゲート部は工場の跡地として残った既存木を使い格調高い軸線の構成を施している。アプローチに設置された控えめな水壺は視覚より聴覚に訴える存在であった。他の入口からは自然な曲線の園路と地被・中低木・高木の組み合わせで視線を奧に奧にと引っ張って行く。しばらく歩くと、シンプルな玄関キャノビーが現れ、スムーズに建物に繋がっている。舗装はガーデンのスケールを意識して種類に変化をつけ、飛石風デザインも挿入している。また園路のセンターに位置したシンボル樹を浮き立たせるために石壁を効果的に扱っている。小さな広場にはかわいいテーブルとスツールが置かれ、まわりの樹木と呼応し、全てが無理の無いデザインで辺りに静寂感がただよっている。この様なランドスケープデザインがマンション外構のひとつの解答ではないかと感じた。

戸田 芳樹

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