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学生デザインワークショップの成果発表会に参加しました

2014.12.07

日本造園学会関東支部が主催する学生デザインワークショップ「サマースタジオ2014」の成果発表会に参加しました。

今回のデザインワークショップは「原発の被害を受けた土地と向き合う」というテーマのもと、福島県石川町の支援を受けながら2012年から3年間に渡って行われたものです。これまでの3年間で全国から20大学、延べ120人の大学生が参加しました。私も昨年に続き、学生を指導するチューターとして参加しました。

対象地である石川町は、その地理的・地形的特徴により、震災による直接的な被害が少なく、放射線量も低い数値(東京都内と同レベル)となっています。しかしながら、原発事故による風評被害と予てよりの高齢化や過疎化の問題によって、地域の立て直しが必要とされている町です。そのような中、地元の方々との対話を通じて現地の環境資産を見出し、解決の為のアイディアを探すと共に、風評被害を克服して石川町の将来像を描くことが学生達に課された命題でした。

学生達はAからEの五つのチームに別れてグループワークを行いました。A・Bチームは石川町を流れる阿武隈川とその支流および源流のランドスケープについて、C・Dチームは石川町の市街を取り囲む五つの山の造園計画について、Eチームは昨年のワークショップから事業化された「ドングリの絆」プロジェクトについて検討し、今年8月の現地合宿からおよそ4ヶ月の時間を掛けて磨き上げた提案を石川町で地元の方々に発表しました。

石川町の河川景観にアーティストを加え、その魅力を可視化して石川町のアップグレードを図ったAチーム。流域ごとの空間特性を分析し、人と川との共存を目指して「つぎへ、繋ぐ」風景づくりを提案したBチーム。石川町の市街地の中に歴史ある多様な「みち」を見出し、町の魅力の発見の場と、人と町の交流の場の創出を提案したCチーム。谷戸の整備により山々に個性を与え、トレイルで結んだ山々が市街地と一体化していく「千谷(せんごく)都市」を提案したDチーム。かつて石川町で行われていた馬産を復活させ、人工林や古民家を再生し、隣接するいわき市と石川町を繋ぐ馬の道を提案したEチーム。いずれも学生達の熱い想いが感じられる秀逸な提案内容でした。石川町の方々からもご好評をいただき、学生達のこれまでの努力が報われたようで本当に感無量でした。

当日は学生達のプレゼンテーションに先駆け、石川町の中学生による発表も行われました。「石川町の未来を考える」というテーマでワークショップを行った中学生達の堂々とした発表は、彼らこそ石川町の未来そのものであると思わせるような、非常に立派なものでした。発表終了後の鳴り止まない拍手がそれを物語っていたように思います。このような地元の中学生の素晴らしい発表と、全国から集まった大学生の熱意あるプレゼンテーションにより、成果発表会は盛会のまま終わりを迎えました。

12月7日の成果発表会が終了し、石川町を舞台とした長い「夏」が終わりました。石川町でのワークショップは終わりこそしましたが、これからも石川町と共に歩んでいきたいと思います。

最後に、三年もの長きに渡り支えて下さった石川町の皆様、関係者の皆様、そして「夏」の主役であった学生の皆さん、全ての皆様に感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました。

石井博史

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