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向島百花園とスカイツリーに行ってきた

2012.10.08

10月8日向島百花園に行ってきた。新聞の記事で萩のトンネルの香りが良いと書かれていたから期待して訪れた。萩は残念ながらほとんど終わっており香りに接することができなかったが、小さなトンネルはなかなか風情があり満足した。天気も良いので人出も多く、少し年齢の高い人々がゆったりと楽しそうに、みな満足した表情で散策していた。

向島百花園の面積は1haほどの規模であるが一筆書きで歩けず、行ったり来たりしながら同じ場所を2回もじっくり見てしまう回遊であった。園内の樹木や歌に関する解説も丁寧にされており、時間があればあるほど楽しめる庭園と言えるのではないであろうか。そのゆったりとした時間の中休憩スポットにはさりげなく蚊取り線香が置かれ、公共空間としては珍しい管理者の優しいまなざしを感じた。

当日は園内でお茶会も開催されており和服姿の女性も美しく、その上向島芸者衆の参加もあり、まさに庭園に華を添えているうららかな午後であった。

その後、東向島駅に隣接する東武博物館を訪ねた。孫にせがまれての事だが中に入ってその面白さにびっくり、気がつくと夢中になってジオラマの前にいる自分に気がついた。男の子の点数を稼ぐにはもってこいの施設と見た。

ここまで来てスカイツリーを見ぬわけには行かない。すごい人出の中、疲れてはいたがランドスケープを見ずして帰るわけには行かないと歩き回った。とても良かった。奇はてらわず、あざとくもないオーソドックスなスタイルだが、プロの鼻にピンと来る仕掛けを散りばめている。エスカレーターと階段の間にある植栽地は地被だけだが空間の抜けが何気なく良い。モミジの幼木などを低木風の植えつぶしに用いた方法はユニークであるが将来どうなるのだろうか。セットバックした建築デッキの植栽は平凡だが、人工地盤上のアカマツの高木とモミジの中木と下草のシダ類を組み合わせたエリアは秀逸である。作者が空間の中に入り込み新しい提案をしようとしている様子が目に浮かんでくる。

地上部でも高木の間隔をつめたり、大胆に高木の樹種を変えたりとおもしろい。バスターミナル側のデザインも肩の力が抜けており作者の余裕が感じられた。唯一意図がつかめなかったのが石の彫刻だ。なぜスカイツリーの下でこのような垂直性を意図したフォルムによる空間作りをしたのであろうか、なぞが解けない。

今回は夕方で時間も少なく、見落としたエリアもあるのではないかと思われる。担当したランドスケープアーキティクトの説明を受けながらゆっくり見たい作品である。

戸田 芳樹

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