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イフラジャパン「躍進する東アジアのランドスケープを語るー1」

2012.08.23

8月23日、イフラジャパン主催による「躍進する東アジアのランドスケープを語るー1」で、最近の中国市場におけるランドスケープデザインのビジネス動向について話した。イフラはアカデミックな会だが、今回は具体的なビジネス環境に関して、私の周辺のホットな情報を主体として述べた。会場は40名程のランドスケープの関係者が集まったが、若手デザイナーは時間が取れないのか参加が少なく、残念に思えた。

内容は我社の活動を時系列で区切り、2005年から3年間を1期、2008年からを2期と分類して話を進めた。

1期は大連にある設計事務所からの依頼によりプロジェクトに参加したのが始まりだった。これらのプロジェクトの主体は先方の事務所にあり、彼らができないデザインや技術を手助けするというスタンスを求められた。

この様な状態を3年も続ければ手詰まり感が出て、利用されているだけだと感じるようになるのは当然の成り行きであった。このまま続けても、中国内での位置は築けないし、質の高くない事務所との協働の弊害も出てきて、緩やかにコンビを解消する事とした。

丁度その頃、元黒川紀章建築都市設計事務所のスタッフで上海在住の劉さんと知り合った。話が進み2008年からエージェントの契約をして、本格的に中国でのプロジェクトに進出する事とし、2期目に入った。

1期との違いは政府、民間を問わずクライアントと直接プロジェクトを受注する目標を立てたことである。まず中国においていかに我社を知ってもらうか、どの様にブランディングして行くかを考えた。そこで行なったのが本の出版、大学・企業・政府への講演会であった。やはり本の威力は大きく、2冊出版した事で名前を覚えてもらえたようである。また大学の講演会では学生以外、同業者や民間デベロッパー、政府の人たちも参加し、日本の大学のような閉鎖感がまるでない雰囲気であった。そして講演後は映像になって発信され、結果として威力のあるメディア活動となったわけである。

ジャパンイフラの会場には、すでに中国でのビジネスを進めている方、これから始めようと考えている方、新しい人生を模索している学生達が集い、熱心に聞いていただいた。特に事業として考えている方に重要事項を箇条書きに以下のような事を述べた。

1.契約しない時点で成果品を出さない事
  契約は時間がかかるがあわてない事、そして前途金を頂く事
2.進捗に応じて段階的に区切り集金して、次のスッテップに進む事
  入金して次の作業に入るが、スケジュール調整に注意
3.無理なスケジュールを要請されても冷静に判断する事
  出来ない事を明確に述べることで、かえって信頼が生まれる
4.情報は他のデベロッパーにすぐ流れるので、決してダンピングしない事
  会社のスタッフは流動的で、情報交換はスピーディである
5.資金改修が一番の難儀であるので、中国側のパートナーと粘り強く進める事
  少しでも遅く支払うのが優秀な経理担当者といわれている

話は尽きないのであるが、要点だけとし最後に今年の春に完成した「蘇州の別荘」を紹介して終わりにした。

戸田 芳樹

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