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尾道市 海辺広場

2012.07.25

私の故郷尾道から縁あって臨海部に広場を計画し、7月中旬に竣工するに到った。尾道は中世から栄えた港まちであったが、昭和になり益々発展し、昭和18年(1943年)、駅に隣接した海岸に倉庫群が作られた。今日、その倉庫は役割を終え市民が活用するスペースとして、文化、商業施設などの計画が考えられている。そのリーディングプロジェクトとして参加したのがこの広場で、正式な名称はまだ付いてなく、「海辺広場」とか「オリーブ広場」と仲間内で呼んでいる。

計画の途中からアドバイザーというかたちで参加したが、広島県の担当者との意思疎通がとてもスムースに進み、私たちのイメージする空間を完成させることができた。

広場は市内の海岸線を連続するプロムナードの一環で、倉庫を入れて5,000m2の面積を有する。「海を見る」をコンセプトに木製デッキを段状に作り、最上部から対岸の山が軸線上に眺められる配置は尾道での新しい海との出会いとも言えよう。広島産のひのき材で作られた床は薫り高く柔らかい感触を持ち、空間の優しさを引き出してくれる。

植栽は瀬戸内の夏の日差しに負けず、紅白の花を咲かせるサルスベリ、キョウチクトウ等を用いた。シンボルツリーは実のついている立派なオリーブを用い、爽やかな緑陰は人々を和ませてくれる。

海辺では夕方から夜にかけて、その時にしか出会えない素晴らしい風景が広がる。照明はほど良い明るさにし、さりげなく人々が集まり、倉庫のライトアップを楽しみたい。

倉庫では尾道大学芸術学部の参画した文化施設や商業施設が計画中である。完成後の広場はより倉庫と関連性が大きくなり、多くの人々に利用されれば広場の価値がより高まる事であろうと期待している。

戸田 芳樹

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