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オフィス空間のランドスケープ −3/9

2011.04.11

□荒木芳邦の作品

もうひとりの、荒木芳邦は関西が主な活動の場であったが、大手建築事務所の依頼で東京でも作品を残している。
池袋サンシャインビル(1978年)、新宿NSビル(1982年)、三井海上火災ビル(1984年)が代表的な作品である。

荒木は勝尾寺等の日本庭園では伝統的な意匠や技術をしっかりと示した作品を残し、公園等、公共の空間では機能性を有しながら大胆な仕掛けを施す、万能型の造園作家であった。
東京における業務空間のデザインは、本人の持つ力量に対して、意外とおとなしい意匠でまとめている印象を持つ。
荒木が活躍した時代では建築家が示したスペース、つまり外構を要求され、すべてをプロの作品として実現したからではないかと推察できる。

万能型の荒木は施主や建築家の要望を取り入れ、園芸的な空間(新宿NSビル)では多様な植物を展開したあでやかな空間を作り、三井海上火災ビルでは清水九兵衛の彫刻を見事に演出している。
サンシャインシティでは隣接した公園も手掛け、水平の広がりがあるダイナミックな滝を設け、大家の貫禄を見せている。
もう少し下った時代に活躍していれば、建築家と対等な視線でプロジェクトに参加しコラボレーションを重ね、興味深い作品を世に問うていたのではないかと思われる。

戸田 芳樹

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