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上海共青森林公園を訪ねた

2017.04.24

雨が続いていた四月、やっと晴天になった週末に上海郊外の上海共青森林公園へ遊びに行った。
小学校時代、修学旅行で行ったことがあり、すごく遠いところにある大きい公園だという印象が残っていた。今回は地下鉄を利用して、都心から一時間程で着くほど便利になっていた。

公園は東に黄浦江に臨み、南に嫩江路を挟み北園と南園に分けられており、面積は合わせて1,879.6畝(約124.7ha)である。もともと圃場があった地区で、1982年に北園(1,631畝)が「共青森林公園」に改名され、市民に開放された。そして1995年末、南園(239.6畝)を改造して「万竹園」として開設し、長年手を加えながら現在の姿になってきた。
北園は植物を中心に、芝生・林・湖などの自然風景を楽しめる場として人気だ。毎年「都市森林百花展」が行われ、今年で第十六回になるが、初春が暖かく雨の日が多かったおかげで、大半の花の花期が終わり残念ながら春の彩りがすこし残っている状態であった。

南口から入園したが駐車場が大変込んでいて、週末が公園で過ごす人が多いなあと思いながら入った。コンクリートとアスファルトばかりの都会とは全く別世界が広がる自然に入り込み、澄んだ空気の下で楽しく散策した。強い日差しにもかかわらず木陰の下が涼しく、多くの人達が休んでいた。あちらこちらに芝生を利用してキャンプする人や凧揚げをする大人や子供、トランプなどのゲームに興じる人達で、公園は賑わっていた。ちょうどヒナゲシが満開になっており、そこで結婚写真を撮るカップルが多く見られた。また、花や樹木に招かれた小鳥たちが囀り、その姿を撮るカメラマンの群れが静かに撮影していた。

公園は七つのゾーンに分けられている。中部には約9.32万㎡の大芝生広場があり、ヒマラヤスギ・クスノキ・ネムノキなどの高木に囲まれ、野外活動の場を提供している。東側には、約12.67万㎡の「盈湖」があり、そこでは舟を乗ったり、釣りをしたりすることができる。盈湖から流れるせせらぎの両岸に竹・杉・柳などを植栽し、中国の江南地域らしい雰囲気を感じる事が出来た。
中部の北東には約2.51万㎡の「秋林愛晩」という島があり、ノムラモミジ・ナンキンハゼ・ルスティファナ・イチョウなどによって秋は彩られているようだ。

奥の東北部には「松濤幽谷」という名の丘と谷があり、そこにヒマラヤスギが約1,700本も群生させ緑量を多くし、風と葉の音が魅力的である。「松濤幽谷」の北部は「林の野原」という植栽地で、イチョウ・ノニレ・タチラクウショウなどの高木にボケ・クチナシ・キョウチクトウなどの低木や潅木を加え、茂った樹木を演出している。また、そこでは誕生日や結婚日など、大切な日を祝う際に記念植物を植える場も提供しており、市民の想い出の地となっている。

すべての風景に接してみたいと長時間歩いたが、とても緑に癒される一日であった。自然をできるだけ大事にして作られた公園だが、植栽を紹介するサインや案内図の説明が足りず、花がきれいだだけて終わるのもすこし残念だと思った。早く携帯の音声ガイドなどで案内していただけたら良いのにと思いながら公園を後にした。

黄 妍

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from Shanghai

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